ニキビや腸内環境の乱れに悩んでいませんか?腸内環境の乱れは、肌や髪にも影響を与えます。スキンケアに注力していてもなかなかニキビや肌環境が良くならない原因は腸内環境にあるかもしれません。
本記事では、腸育コンシェルジュの資格を持つ私がその知識を生かし、
・腸と肌の関係性
・腸に良いことや悪いこと
・腸内環境の改善方法
についてご紹介します。ニキビに悩んでいる方、お肌を綺麗にしたいという方はぜひチェックしてください。
ニキビの原因
ニキビは「過剰な皮脂」と「毛穴の詰まり」、「アクネ菌の増殖」といった基礎条件がそろうと発症しやすくなります。
新しい皮脂細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」がうまくいかず、毛穴の角質が厚くなり、毛穴の出口が塞がれ、皮脂が詰まってしまいます。そうすると、皮脂を栄養源にしている「アクネ菌」が過剰に増殖し、炎症を起こして発疹ができ、ニキビとなります。つまり、この「ターンオーバー」が鍵となるのですが、この「ターンオーバー」を整えるには、スキンケアだけでなく、内側からのサポートも必要になってくるのです。
腸と肌の関係
腸の役割
腸の役割は、食べ物を消化していくことです。腸には小腸と大腸の2種類があります。小腸は、食べ物の吸収や免疫力、大腸は便を作って出す場所です。人が生きる上で腸はとても大事な役割を果たしているのです。小腸は、食べたものの消化と栄養素や水分の吸収を行いま
す。小腸壁の表面にある粘膜に「絨毛」というものがあります。絨毛により腸内の表面積が大きくなり、よりたくさんの栄養素を吸収することができるのです。太る、痩せるの鍵を握るのも小腸です。小腸の動きが良いと太りにくく、動きが鈍いと太ってしまう現象が起きます。免疫細胞により守る役割も担っており、ウィルスや悪い細菌、化学物質などの異物から体を守っているのです。
大腸は、小腸で吸収されなかった水分の吸収と、便を作り、排出する役割を担っています。便は、体に不要となった老廃物です。胃や小腸から送られてきた食べ物のカスが大腸内をゆっくりと進んでいく内に腸壁から水分が吸収され、固形になっていき、便として排泄されます。
腸内細菌
腸内には多くの細菌がいます。この細菌を腸内細菌と呼びます。腸内細菌は1日に必要なエネルギーの10%を作ったり、胃や腸が消化できなかったものを消化してくれる役割があります。つまり、この腸内細菌も腸内環境を良くするのに大事な働きをしてくれています。
3つの腸内細菌
腸内細菌は大きく3つに分類することができます。私たちの体を守る働きをする善玉菌、有毒物を作る悪玉菌、善玉菌と悪玉菌の優勢な方に味方する日和見菌の3つです。
腸内の細菌は、機会があればすぐに勢力を拡大しようと戦っています。これにより、善玉菌が増えると悪玉菌は減り、悪玉菌が増えると善玉菌は減っていくのです。ただ、悪玉菌は完全にない方がいいという事でもありません。悪玉菌にも、病原体を退治してくれたり、ビタミンを合成してくれる働きがあるのです。
ですから、健康な腸にするためにはバランスを保つことが大切で、理想的割合は善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割と言われています。
腸内環境と肌の関係
腸内環境が乱れていると、肌や髪にも悪い影響を与えます。腸内環境が乱れているという事は、善玉菌が減り、悪玉菌が増えた状態です。悪玉菌から作り出される有害物質が腸管から吸収され、血流を介して全身を巡っているのです。皮膚や頭皮に到達した有害物質は細胞レベルで悪影響を及ぼすので、肌荒れやニキビなどの吹き出物の原因にも繫がります。
腸に良いこと・悪いこと
腸内環境を良くするうえで知っておきたいことが、腸に良いことと、悪いことです。
具体例をあげていきます。
腸に良いこと
規則正しい生活
睡眠の時間をしっかり取ったり、朝起きて行動し夜には寝るという規則正しい生活をする事が大切です。不規則な生活は、悪玉菌を増加させる原因となります。悪玉菌が増加すると、腸内の腐敗を促し、便秘や下痢などの便通異常や肌荒れの原因にもなり、免疫力の低下を招きますので、規則正しい生活を心がけましょう。
適度な運動
適度な運動も大事です。腸が刺激されて腸ぜんどう運動を促して排便がしやすくなります。ウォーキングやストレッチ、ヨガなどで腸腰筋を鍛える事ができます。
質の良い睡眠
質の良い睡眠を摂るには、夕食を就寝3時間前までに済ませる(寝ている間に消化器系が活発になると寝つきが悪くなってしまうため)就寝30分前 からはテレビやスマホを見ない、寝る前のカフェイン、アルコール、タバコは控える事です。ヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べる事も腸に良いことです。
リラックスすること
極力自分にストレスを与えずリラックスする事、腸をマッサージする腸揉みなども腸にとっていいことです。
腸に悪いこと
腸はとても繊細な器官で、食生活の乱れや運動不足、ストレスなどに影響されます。基本的には腸に良いことの反対が腸に悪いことです。
ストレスをかける
腸に、ストレスをかけることにより、免疫を低下させるだけでなくるだけでなく腸内フローラを乱す原因にもなります。
冷たい食べ物・冷たい飲み物
冷たい食べ物や飲み物を摂取する事も腸には悪く、腸が冷えてしまうと、働きが鈍くなり免疫力が低下します。免疫力が低下していると細菌やウイルスに関する自己防衛機能の働きが鈍くなり、感染症にかかりやすくなってしまいます。
腸が働かなくなるという事は便秘になってしまいます。便は老廃物なので、それがすぐに排泄されないと腐敗して腸内細菌のバランスが崩れます。そうすると、悪玉菌が優勢となり、有毒物質やガスが発生します。これが便として排泄できないと汗や皮脂から排出しようとし、皮膚細胞に負担をかけてしまい肌荒れの原因にもなります。
お酒を飲むこと
お酒を飲むことも腸にとっては良くないことで、アルコールは腸内細菌の働きを弱め、悪玉菌を増やしてしまいます。
インスタント食品
生活をする上でとっても便利なインスタント食品ですが、腸にとっては良くない物です。添加物で体に良いものは一つもなく、多くの食品添加物が腸内フローラを乱すことが分かっています。他に添加物が多く使われるのはお菓子、パン、加工食品があります。加えて、砂糖、人工甘味料も注意が必要です。特に精製された砂糖は血糖値を大きく変動させ自律神経を揺さぶってしまいます。この糖は悪玉菌の大好物なのです。脂っこいもの、食べすぎなども腸に負担をかけてしまいますので気を付けましょう。
おすすめ食材
発酵食品、乳酸菌やビフィズス菌、酵母菌、麹菌などの善玉菌が含まれているので、継続的に食べるとより善玉菌を増やす効果が期待できます。
例えば、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、チーズ、味噌 など
食物繊維とオリゴ糖
善玉菌のエサとなる食物繊維とオリゴ糖で腸内の菌数を増やす助けになります。食物繊維には水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」があります。便を柔らかくしたい場合は「水溶性」、便の量を増やすことで腸を動かしたい場合は「不溶性」が効果的です。善玉菌の増殖により効果的なのは「水溶性」の食物繊維です。
水溶性食物繊維が多く含まれる食品:オクラ、ごぼう、納豆、アボカド など
不溶性食物繊維が多く含まれる食品:おから、ブルーベリー、アボカド、リンゴ、シメジ、マッシュルーム、ニンジン、かぼちゃ、サツマイモ など
オリゴ糖:シュガー、玉ねぎ、ニンニク、アスパラガス、バナナ、はちみつ、醤油 など
まとめ
腸内環境が乱れていると、悪玉菌が増え、悪玉菌から作り出される有害物質が腸管から吸収され、血流を介して肌にも、肌荒れやニキビなどの影響が現れます。そのような状態で外からのケアを行っても内側が良くならなければ、なかなか改善しないでしょう。今まで、外側からのケアをしてもなかなかニキビや肌荒れが治らなかった方や、薬にもう頼りたくないという方はぜひ腸内環境改善を意識して生活してみて、理想の肌を手に入れましょう!